広告成果が不安定？“外部要因”を見逃さない広告運用へ

公開日: 2025年7月10日大塚　雅智

カテゴリー: リスティング広告運用の考え方パーマリンク

広告運用をしていると、思ってもみなかったタイミングで数値が急上昇したり、逆に落ち込んだりすることがあります。特に何か改善施策を打ったわけでもないのに、クリック数が伸びたり、反応が鈍くなったり…。

こうした現象の背景には、自社アカウントの設定だけでなく、“外部要因”が関係している場合も少なくありません。

外部要因と聞くと、どうにもできない要素と感じるかもしれませんが、すべてがコントロール不能というわけではありません。

実はその中にも、「予測できる要因」と「完全に予測不能な要因」の2種類が存在します。

予測可能な“外部要因”を見逃さない

例えば「競合の広告出稿停止」「時間帯ごとの掲載順位の変動」などは、毎日のデータをしっかり見ていれば傾向が見えてくるものです。

あるクライアントの事例では、毎晩22〜23時の時間帯にだけ急に掲載順位が上がることが判明しました。広告設定は何も変えていないのに…と分析してみると、どうやら競合他社がその時間に予算切れで広告を停止していたのです。この時間帯にあわせて自社広告の表示を強化した結果、CV数が安定して増加しました。

また、月末になるとコンバージョンが増える、という業種特有の動きもあります。BtoBのように締切や報告に追われる業界では、月末に問い合わせや比較検討が増える傾向も見られます。

このような予測可能な外部要因に対応するためには、毎日の数値の変化を見逃さない“仮説力”と“分析力”が求められます。ただ単に数値を見るだけでなく、「なぜそうなったのか？」「次に何が起こるのか？」を考えることが重要です。

ところが、多くの広告代理店では、こうした細かい変化に気づかないままテンプレート通りの運用を続けていることも少なくありません。
「この数字の上下には、何の意味もない」と片づけてしまうか、「外部要因だから仕方ない」と思考停止してしまうのです。

こうした対応の差が、広告の成果に大きく影響します。もし今の代理店に心当たりがあるなら、乗り換えを検討する絶好のタイミングかもしれません。

Q1. 外部要因って自社では何もできないことでは？

A1. 完全にコントロールできない要因もありますが、継続的にデータを分析すれば“傾向”として予測できる動きもあります。そこに対策を打つことでパフォーマンスを改善できます。

Q2. 時間帯別の分析は、どのように進めればいいですか？

A2. Google広告や各種解析ツールには「時間帯別レポート」があります。クリック数、インプレッション、コンバージョン率などを時間帯ごとに見て、異常値や偏りがないかを確認しましょう。

Q3. 今の代理店は数値の変化に説明がありません。これって普通？

A3. 決して普通ではありません。成果に影響を与える外部要因は、仮説と検証を繰り返す運用の中で把握すべきものです。説明が曖昧で納得できないなら、他社と比較検討してみる価値はあります。

広告数値は、ただの結果ではなく“現場の声”です。そこに現れる変化には、必ず理由があります。その理由が「予測できる外部要因」だったとしたら、それに気づき、手を打てるかどうかで成果は大きく変わります。

もし今の代理店がそういった動きに気づかず、改善の仮説も出してこないようであれば、それは見過ごせないサインかもしれません。

私たちは、変化の背後にある本質を見極め、より確度の高い改善提案を行っています。数字に対する“感度”の違いを、ぜひ一度ご体験ください。

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