

経営者「最近、クリック数は増えてるのに、お問い合わせが全然来ないんですよ。何が起きてるんでしょうか?」
広告担当者「クリックされてるってことは、広告文には興味を持ってもらえてる証拠ですね。ただ、コンバージョン率が落ちてる可能性があります。」
経営者「クリック率とコンバージョン率って、そんなに関係あるものなんですか?」
広告担当者「実はかなり密接に関係しています。ただし、単純に“どちらかが上がれば成果も上がる”というものではないんです。」
クリック率(CTR)とコンバージョン率(CVR)は、広告運用の成果を測るうえで基本となる2つの指標です。
一見すると別物のようですが、実は相互に影響し合っています。ここからは、その仕組みや考え方を解説していきます。
クリック率は、広告が表示された回数(インプレッション)のうち、どれだけクリックされたかの割合を示す指標です。
計算式で言えば「クリック数 ÷ 表示回数 × 100(%)」になります。
表示回数が多くても、クリック率が低ければ見過ごされている可能性が高く、広告の訴求力やターゲティングに課題があると考えられます。
一方で、クリック率が高いということは「広告が興味を引けている」ということ。
ですが、クリックされて終わりでは意味がありません。
クリックした“その先”がどうだったかが成果を大きく左右します。
コンバージョン率とは「クリックした人のうち、どれだけが行動を起こしたか」を示す割合です。
例えば、クリックされた広告が100件、そのうち資料請求やお問い合わせが5件あれば、CVRは5%ということになります。
「クリックさえ増えれば、コンバージョンも増えるだろう」と思われがちですが、実際はそう簡単ではありません。
むしろクリックが増えすぎると、コンバージョン率が下がることすらあります。
その理由は、広くクリックされすぎると“温度感の低いユーザー”も多くなるからです。
逆に広告文を工夫して、興味のあるユーザーにだけクリックされるようにすれば、クリック数は減っても、CVRは高まるケースがあります。
実際の運用では、「クリック率が高く、コンバージョン率も高い」状態を作るのが理想です。
そのためには、以下のような施策が有効です。
・広告文を精査し、ターゲットを絞り込む
・掲載順位を見直して、見込みの高いユーザー層にリーチする
・コンバージョン実績の高いキーワードに予算を寄せる
また、表示回数(インプレッション)にも注目する必要があります。
そもそも広告が表示されなければ、クリックもコンバージョンも発生しません。
クリック率が高くても、表示回数が少なければ成果は頭打ちになりますし、逆に表示されすぎてクリックが散漫になるとCVRが下がることも。
大切なのは「表示」「クリック」「成約」のバランス。
どこか一つではなく、全体を見て改善していく視点が求められます。
Q1. クリック率が高ければコンバージョンも高くなる?
A1. 必ずしもそうではありません。広くクリックされると温度の低いユーザーも混ざるため、CVRが下がることもあります。
Q2. 広告文を狭めるとクリック率が下がるのでは?
A2. はい、下がることもあります。ただし“狙った人だけ”にクリックされるようになるため、CVRが上がるケースが多いです。
Q3. クリック率とコンバージョン率、どちらを重視すべき?
A3. どちらか片方ではなく、バランスが重要です。最終的な目標がコンバージョンであることは忘れないようにしましょう。
Q4. 掲載順位はどれくらい影響しますか?
A4. 順位が下がるとクリック率が落ちやすくなります。ただし無理に上げても費用対効果が悪化することもあるため、調整が必要です。
Q5. 具体的な改善ポイントが分からないときは?
A5. 広告文、キーワード、表示回数、クリック数、コンバージョン数を項目ごとに見ていくと、改善のヒントが見つかりやすくなります。
クリック率とコンバージョン率は、それぞれ独立した指標ではありません。
広告を見た人が「なぜクリックしたのか」「なぜ申し込まなかったのか」――その背景に目を向けることで、より効果的な改善が見えてきます。
数字だけを追うのではなく、その数字が“誰の、どんな行動”の結果なのかを考える。
この姿勢が、広告運用をワンランク上のステージへと導きます。
万が一、自分では原因が分からない場合は、専門家に相談するのも選択肢の一つです。
「クリック数はあるのに成果が出ない」「改善したいけど、どこから見直せばいいか分からない」――そんなときは、私たちが広告データの分析から改善のご提案まで丁寧にサポートいたします。お気軽にご相談ください。
「リスティング広告、何から始めればいいの?」そんな方のためのメルマガがあります!
いまさら聞けない基礎や、成果につながるコツをわかりやすくお届けしています。“手探り状態”から一歩踏み出したい方に向けた情報発信です。
メールフォームでのお問合せ
フォームはこちら