
「最近は若い人がGoogleで検索しなくなっている」「AIに聞けば答えが出るから、もう検索広告は不要では?」――こういった声を耳にする機会が増えてきました。確かに、情報収集の手段は多様化しています。SNSで検索する人も増え、AIアシスタントを使う人も出てきました。では、リスティング広告の役割は本当に終わったのでしょうか。
私はそう思いません。むしろ、こうした変化の中でもリスティング広告が「王道・基礎」であり続ける理由がある、と確信しています。
情報収集の入口が変わっても、「何かを買おう・依頼しようと決めた人」が最終的に比較検討する場面では、依然として検索行動が起きています。たとえば、友人からSNSで商品を知った人が、価格や口コミを調べるためにGoogle検索をする。AIに「おすすめの税理士を教えて」と聞いた人が、実際に依頼先を絞り込む段階で名前を検索する。
購買プロセスの「最後の一歩」に検索が残り続けている限り、リスティング広告はその瞬間を捉えられる唯一の手段です。意図(インテント)があるユーザーにピンポイントでアプローチできる、という本質的な強みは変わっていません。
「若者はGoogleで検索しない」という話は、一面では正しいかもしれません。しかし考えてみてください。あなたのビジネスのターゲットは、本当に「検索しない層」なのでしょうか。
BtoBのサービス、高額な買い物、専門性の高い相談ごと――こうした領域では、今でもしっかりと検索が行われています。衝動的に購入するものとは違い、「失敗したくない」から調べるのです。リスティング広告が効くビジネスモデルは、まさにこの「ちゃんと調べて決める」ターゲット層と親和性が高い。
リスティング広告のもう一つの本質的な価値は、「何がどれだけ効いたか」を数字で追えることです。クリック数・コンバージョン数・費用対効果が明確に可視化される。これはSNS広告や認知施策では把握しにくい強みです。
AIの活用が進む時代だからこそ、マーケティング全体の中で「基準点」になる計測可能な施策の重要性は増しています。「どこからお客さんが来ているか」を把握していない状態でAIや新しいツールを重ねても、何が効いているかわからなくなるだけです。
情報収集の手段が多様化するほど、「意図のある検索」の価値は相対的に上がります。また、計測と改善のサイクルを回せるリスティング広告は、デジタルマーケティング全体の「基礎体力」をつくる場として機能し続けます。新しい手法に飛びつく前に、まずリスティング広告で「何が効いているか」を把握することが、長期的な成果への近道ではないでしょうか。
株式会社アイエムシー 大塚雅智
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