
リスティング広告において、特に競合他社が多い商材を扱っている場合、他社に負けないための戦略が不可欠です [1]。自社の広告を選んでもらえるよう、広告文やリンク先ページ(LP)で、商品やサービスを手にするメリットを検索ユーザーに明確に伝えていかなければなりません [1]。
差別化を図る上で、他社にはない独自のメリットを打ち出そうと伝え方を工夫することは重要ですが、大前提として、そのメリットは「わかりやすく」伝えなければいけません [1]。
独自性を追求するあまり、二つの落とし穴にはまることがあります。
例えば、「他社が伝えていない細かすぎる部分」をメリットとして書いてしまうと、その商品やサービスの良さが伝わらないことがあります。もちろん、狙っているターゲットがこだわりを持つ玄人であれば効果があるかもしれませんが、ターゲット層を広く考えている場合、細かすぎるメリットは受け入れてもらえない可能性があります。
また、専門用語ばかり使うケースも同様に良くありません。プロフェッショナルに見せたい意図があったとしても、意味が通じなければその凄さは伝わりません。広告主側が毎日当たり前のように使っている言葉でも、一般の検索ユーザーからすれば馴染みのない言葉であることは多いため、注意が必要です。
もう一つの落とし穴は、「そこなの?という部分にスポットを当てている」ケースです。他社がメリットとして伝えていなかった部分にスポットを当ててみたが、ユーザーがそれを全く望んでいなかったという状況です。検索ユーザーからすると、「だからなんなの?」と感じられてしまうことがあります。
メリットとは「お客様の」メリットのことです。お客様にとって良いことだとしても、それをお客様が理解し、選ぶ理由にならなければ意味がありません。他が言っていないメリットを探すことは大切ですが、あまり考えすぎてユーザーの気持ちとかけ離れてしまっては、どんなに良いものでも売れなくなってしまいます。
ユーザーが求めているものは何かという視点を忘れてしまうと、広告は独りよがりになってしまいます。この点に気を付ける必要があります。
そして最後に、広告に嘘は絶対にいけません。自社の商品には無いメリットを謳い販売したところで、お客様は不満足に感じるだけです。不満足な顧客はSNSなどで悪評を広める可能性があり、その後のビジネスの惨状は想像に難くありません。
リスティング広告の成功は、他社との差別化を図りつつも、メリットを「ターゲットが理解できる言葉で」「ターゲットが本当に望んでいること」として伝えることから始まります。
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