
リスティング広告を運用する上で、最終的な目標はコンバージョン(成約)を獲得することです。しかし、検索ユーザーが広告をクリックした直後に即決してくれるケースばかりではありません。特に高額な商品やBtoBサービス、慎重な判断を要する商材においては、ユーザーは複数のサイトを回遊し、時間をかけて「比較検討」を行います。
ここで重要になるのが、「ユーザーが最終決定を下す際の選択肢(検討リスト)の中に、自社が確実に入っているか」という視点です。
多くの広告主様は、広告をクリックしたその瞬間に申し込んでほしいと願うものです。しかし、現代のユーザーは非常に賢く、情報の取捨選択に慣れています。気になるサービスを見つけても、まずはブックマークに保存したり、タブを開いたままにしたりして、他社と比較するのが当たり前の行動です。
この比較検討のプロセスにおいて、自社がそもそも比較の対象外になってしまっていては、どれだけ優れた商品であっても選ばれる確率はゼロになります。まずは「競合他社と並んで検討される土俵」に乗ることが、成約への第一関門となります。
ユーザーの選択肢の中に残り続けるためには、検索意図に沿った情報を不足なく提示する必要があります。例えば、価格、納期、品質、サポート体制といった基本スペックはもちろん、他社にはない独自性(USP)が明確でなければ、比較の過程で記憶からこぼれ落ちてしまいます。
また、一度サイトを訪れたユーザーに対して、リマーケティング広告などを活用して再接触を図ることも有効な手段です。ユーザーが「どの会社にしようか」と悩んでいるタイミングで、選択肢の一つとして常に視界に入り続けることが、最終的な指名買いを引き寄せる要因となります。
リスティング広告の結果を急ぐあまり、クリック直後の成約率(CVR)だけに一喜一憂してしまうのは危険です。今の成約には繋がらなかったとしても、ユーザーの「選択肢」に入ることができれば、数日後、あるいは数週間後に直接検索やブックマークから戻ってくる可能性があるからです。
「今すぐ客」だけでなく、将来的に成約に至る可能性のある「検討層」に対しても、自社の存在を強く印象づける。この認知の積み重ねが、中長期的な広告運用の安定と、コンバージョン数の最大化に繋がります。
リスティング広告は、単にアクセスを集めるための道具ではありません。競合ひしめく市場の中で、ユーザーの記憶に残り、検討の土俵に踏みとどまるための強力な接点です。
自社の広告やウェブサイトが、ユーザーにとって「比較検討する価値がある」と思わせる内容になっているか。その視点を持つだけで、広告運用のあり方は大きく変わります。まずは確実に選択肢の一角を占めることを意識した運用を目指しましょう。
株式会社アイエムシー 大塚雅智
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