
リスティング広告の運用指標の一つに「クリック率(CTR)」があります。クリック率とは、広告が表示された回数に対して、実際にクリックされた割合を示す数値です。
クリック率が低いということは、本来クリックされていたかもしれない機会を逃している、いわゆる機会損失が発生している可能性が高いため、改善を検討する必要があります。
もちろん、クリック率が高ければすべて良いというわけではありませんが、広告の品質にも関わる重要な指標であるため、極端に低い場合は放置せず、原因を整理して改善していくことが大切です。
クリック率が低下する主な原因としては、次の3つが考えられます。
一つ目は、広告が表示されているユーザーがターゲットではないケースです。
二つ目は、広告文がユーザーにとって「いまいちピンとこない」ケースです。
三つ目は、他の広告に埋もれてしまっているケースです。
それぞれについて、順番に見ていきましょう。
「キーワードやターゲット設定をしっかり行っているのだから、広告が表示されているユーザーは全てターゲットのはず」と思われる方もいるかもしれません。しかし、リスティング広告では必ずしもそうならないケースがあります。
例えば、キーワードのマッチタイプを部分一致に設定している場合、狙っている検索語句だけでなく、部分的に一致した別の検索クエリでも広告が表示されることがあります。その結果、ターゲットとして想定していないユーザーにも広告が表示され、クリックされずにクリック率が下がってしまうことが起こります。
この場合、ターゲット外ユーザーにクリックされないこと自体は悪いことではありませんが、クリック率改善という観点では対策が必要です。検索クエリレポートを確認し、不要な検索語句があれば除外キーワードを設定することで、無駄な表示を減らしていくと良いでしょう。
二つ目の原因は、「広告文がいまいちピンとこない」ケースです。これは、キーワードと広告文の内容が一致していない場合によく起こります。
キーワードを整理して広告グループを分けたにもかかわらず、すべて同じ広告文を使っているケースも時々見受けられます。この場合、広告グループを分けた意味が薄れてしまいます。
入札しているキーワードに合わせて、そのキーワードを検索するユーザーがどのような状況で、どのような気持ちで検索しているのかを想像しながら広告文を作成することが重要です。広告文に唯一の正解はありませんが、仮説を立てて検証を繰り返していく姿勢が成果につながります。
三つ目は、他の広告に埋もれてしまっているケースです。意味が広すぎる広告文や、訴求ポイントが絞り切れていない広告文は印象に残りにくく、結果としてクリックされにくくなります。
「何を」「誰に」伝えたい広告なのかを明確にし、訴求ポイントを整理した広告文を作ることが大切です。広告文は間違いがあることはあっても、絶対的な正解はありませんので、こちらも継続的にテストしていくことが重要です。
また、掲載順位が低いことが原因でクリック率が下がっているケースもあります。単純にクリック率を上げたい場合は、入札単価や広告の評価を見直して掲載順位を上げることで、改善することもあります。
ただし、広告の品質向上を目的としたクリック率改善を考える場合、掲載順位によるクリック率の変動は品質評価には直接影響しない点には注意が必要です。
最後に大切なのは、クリック率改善は目的ではなく手段であるという点です。クリック率を上げるために、大げさな表現や誤解を招く広告文でユーザーを集めてしまうと、費用対効果が悪化し、結果として意味のない施策になってしまいます。
本当に重視すべきなのは、コンバージョン数を最大化すること、そして費用対効果を高めることです。そのための一つの要素としてクリック率改善がある、という視点を忘れずに施策を検討していくことが重要だと言えるでしょう。
株式会社アイエムシー
大塚 雅智
「リスティング広告、何から始めればいいの?」そんな方のためのメルマガがあります!
いまさら聞けない基礎や、成果につながるコツをわかりやすくお届けしています。“手探り状態”から一歩踏み出したい方に向けた情報発信です。
メールフォームでのお問合せ
フォームはこちら