
リスティング広告の主要な機能の一つに、「コンバージョン測定機能」があります。
この機能は、リスティング広告がどれだけ効果を生み出したかを測定するための核となる機能です。例えば、ユーザーが「お問い合わせありがとうございました」と表示されるお問い合わせ完了ページに到達した際に、コンバージョンタグが設置されていれば、以下のような詳細なデータを計測できます。
こうしたコンバージョンデータを継続的に蓄積し、分析することが、広告運用の費用対効果を高める上で不可欠です。具体的には、無駄な広告要素を削減し、効果的な要素に対してはさらなる施策を繰り返すことで、改善を進めることができます。そのため、コンバージョン測定は、効果を高めるための改善活動になくてはならないものと位置づけられます。
さらに、このコンバージョン測定機能を「どのように使うか」を戦略的に考えることで、より深い洞察に基づいた効果的な改善データを得られる場合があります。
コンバージョンタグの設置場所について考える際、一般的には、お問い合わせ完了ページや、ECサイトにおける購入完了ページなど、ウェブサイトの最終的な「ゴール」に対して設置することが定石とされています[2]。しかし、必ずしもゴールページのみに設置しなければならないわけではありません。
コンバージョン測定機能は、「広告の効果を測る機能」であると同時に、「広告の効果を伸ばすためのデータの一つ」であると捉えることが重要です。この視点に立つと、最終的な成果だけでなく、ユーザーの興味関心の深さを測る中間地点にもタグを設置する価値が見えてきます。
ウェブサイトのゴールページ以外のページにコンバージョンタグを設置することで、以下の検証が可能になります[2]。
広告の効果を伸ばすためのデータだと考えるならば、最終ゴールページだけでなく、ユーザーから見てキーとなるページや、フックとなるページにコンバージョンタグを設置し、そのデータを収集していくことは非常に重要です。
特殊なケースとして、ウェブサイトの構造上の問題で通常のコンバージョン計測が困難な場合や、リスティング広告を実店舗への来店促進のために利用しているため、オンライン上で直接的なコンバージョンが計測できない場合があります。
このような状況であっても、「コンバージョンは計測できない」と諦めるのではなく、どこかしらのページにコンバージョンタグを設置し、データを収集すること自体が有効な手段となります[3]。
たとえそれが直接的な成果でなくても、ユーザー行動のデータを収集し分析するだけで、その後の改善施策は大きく変わってくる可能性があります[3]。コンバージョンのデータの取り方を柔軟に工夫し考えることで、従来よりもさらに改善活動が捗るデータが取れるようになる場合があるため、設置方法について一度深く検討してみることをお勧めします。
リスティング広告のコンバージョン測定機能は、単に広告の成果を記録するツールに留まりません。それは、費用対効果を最大化するための改善データを提供する強力な手段です。
従来のゴールページへの設置だけでなく、商品購入者が必ず閲覧するページや、深い関心を示すユーザーの行動を示す中間地点のページにも戦略的にタグを設置し、データを収集することで、ユーザーの購買意欲や関心度の深いキーワードを特定し、改善に役立てることが可能になります。
また、ウェブサイトの構造やビジネスモデル(例:実店舗への誘導)によって最終コンバージョン計測が難しい場合でも、行動データの一部を計測する工夫を凝らすことは、その後の改善施策の質を大きく向上させる有効な手段となります。コンバージョン計測は、広告効果を伸ばすためのデータ収集であるという認識のもと、設置方法を柔軟に考えることが、成果の最大化につながります。
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