
「競合の広告を参考にしなさい」とよく言われます。確かに、競合他社がどんな広告を出しているかを知ることは大切です。しかし、競合の広告を「真似する」ことと「正しく分析する」ことはまったく別物です。競合の広告をどう読み解くかで、自社の戦略の質が大きく変わります。
競合が長期間出し続けている広告は、「効果があるから続けている」と思いがちです。しかし実際には、「変えるほどの人手がない」「そもそも検証していない」という理由で同じ広告を流し続けているケースも少なくありません。
特に中小企業が競合する場合、業界全体で似たような広告文が並んでいる状況は珍しくありません。そこに「違い」を打ち出すことで差別化できる余地があります。競合に合わせるのではなく、競合を超えるための材料として分析することが重要です。
競合の広告文を見るとき、表面的なコピーの表現だけを見ても限界があります。着目すべきは「どんな訴求ポイントを使っているか」です。価格訴求なのか、スピード訴求なのか、専門性訴求なのか。競合が強調していない部分に、自社の差別化ポイントを置く余地があります。
Google広告の「オークション インサイト」機能を使えば、競合との表示シェアやクリックシェアを確認することも可能です。数値として競合との差を把握することで、どのキーワードで競争が激しいか・どこに手を打てるかが見えてきます。
広告文だけ見ていては不十分です。競合の広告をクリックして、ランディングページ(LP)まで確認することが本当の競合分析です。広告で訴求していることと、LPの内容が一致しているか。どんな情報を前面に出しているか。そして、問い合わせへの導線はどうなっているか。
競合のLPを見ることで「自社のLPで補えていない情報」や「逆に強みになれる部分」が発見できます。広告とLPをセットで分析する習慣が、競合との差を生み出します。
ただし、そのまま広告文をクリックしてLPを閲覧してしまうと競合他社に広告費が発生してしまいます。配慮は忘れずに右クリックから「リンク先URLをコピー」「クリーンリンクをコピー」などでリンク先をコピーしてからブラウザに貼り付けて閲覧しましょう。パラメータが付与されている場合は削除したり、アクセス情報を送らないような拡張機能を有効化して、迷惑にならない範囲で閲覧してくださいね。
競合分析は、真似をするためではなく「戦略を磨くため」に行うものです。競合が出していない訴求、競合が弱いキーワード、競合のLPにない強み——こうした視点で分析することで、自社の広告をより的確に改善できます。定期的に競合の動向を確認しながら、自社の立ち位置を客観的に見直していきましょう。
株式会社アイエムシー 大塚雅智
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