クリック単価の意味を考える

カテゴリー: リスティング広告運用の考え方 タグ: パーマリンク

リスティング広告を導入しようか迷ったときに、様々な情報に触れる機会があると思います。

リスティング広告のメリットはもちろん、デメリットも目に入り、そういった情報を合わせて、実際に導入しようかどうかの判断をするのだと思いますが、リスティング広告のデメリットの中に「クリック単価」についてのことが多くあり、そのクリック単価のデメリットについて、若干誤解されている方も多くいらっしゃいますよね。

例えば、リスティング広告のデメリットとして、「クリック課金で1クリックごとに広告費がかかる」とか、「キーワードによっては1クリックあたりの単価が非常に高い」などというものがあります。

クリック課金で1クリックごとに広告費がかかる、というのは、そういう課金体系だからしょうがないと言うしかなく、「クリックされてもされなくても1ヶ月○○万円」というように決まっていたらそれで良いのか?という話にもなりますよね。

広告がクリックされる=ユーザーがウェブサイトに訪問をするという事なので、そのクリックの段階で広告費が課金されるというのは、広告としては非常に合理的だと私は思うのですが、その事をデメリットとして感じる方がいるのであれば、それはしょうがないとしか言えません。

また、「キーワードによっては1クリックあたりの単価が非常に高い」という事に関してですが、確かに1クリックあたりの単価が高い業種・業界はありますよね。

不動産業界や金融業界、保険業界などは比較的クリック単価が高い業界だと言われており、1クリック数千円というキーワードも存在します。

ですが、「1クリック数千円」とだけ聞くと高い気もしますが、現にその単価を払ってでもリスティング広告で出稿していきたい、他社よりも上位掲載したいという会社が存在しているという事も忘れてはいけません。

その会社も、何も考えずに高い単価を払っているわけではなく、「元が取れるから」、「それ以上のリターンがあるから」リスティング広告を出稿しているのです。

もちろん、クリック単価は安いに越した事はありませんが、それ以上のリターンがあるのであれば、数千円払ってでも出稿したいと思うのは、ごく自然な事だと思います。

その”高い単価”という数字だけを見て、「そこはデメリットだ!」と言ってリスティング広告の可能性を閉じてしまうのは非常に残念な事だと思います。

「競合他社が多い=クリック単価が高い」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、これはその限りではありません。

実際に商品単価が低かったり、利益率がよくない商品やサービスは、いくら競合他社が多くても、そんなにクリック単価は高騰していません。

なぜかというと、出稿する側が、これ以上1クリックに単価を支払ったら赤字になる、というところで入札価格を調整しているからです。

先程の「1クリックの単価が高い」ということの逆の話ですが、他社よりも上位に広告を掲載したくても、特別な理由がない限り、赤字にしてまでリスティング広告を出していく必要が無いため、競合他社が多くてもクリック単価がバカみたいに高騰するという事がありません。

このように、特定のクリック単価だけを見て「高いからウチには無理だ」と言ってみたり、リスティング広告を出稿していないのに、検索結果画面を見ただけで「競合他社が多いから単価が高そうだ」と判断し、リスティング広告を導入しない、または消極的になってしまっているのであれば、その考え方が機会損失を生み、非常にもったいない状態になっているんじゃないかと思います。

クリック単価は高かったとしても、または意外に安かったとしても、単純にその金額だけを見るのではなく、その金額の意味を考えてみるのは必要なことだと思いますよ。

株式会社アイエムシー 大塚雅智

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