キーワードを一時停止にする前に
2015年3月3日
リスティング広告を運用している方で、「コンバージョンの数は獲れるけど1件あたりの獲得コストが高いキーワードがあったので停止しました。」とおっしゃる方がいらっしゃいました。
その方のリスティング広告の運用方針は、”とにかく1件あたりの獲得コストを上回らないように”との事だったので、そのような施策をしたのだと思います。
もちろんこれは間違いかそうでないかと聞かれれば、間違いではないのかもしれませんがベストの選択かどうかというと微妙ですよね。
1件あたりの獲得コストをもう少し抑えようと考えて、キーワード毎に、その効果を確認していくと、「コンバージョンの数は獲れているけれども1件あたりの獲得コストが高いキーワード」、「コンバージョンの数はそんなに獲れていないけれども1件あたりの獲得コストが安いキーワード」と、それぞれありました。
単純な話、1件あたりの獲得コストを今後もキープしていくのであれば、「コンバージョンの数は獲れるけど1件あたりの獲得コストが高いキーワード」を停止してしまえば、目標はキープしていく事が出来ます。
ですが、コンバージョンの数が獲れるキーワードというのはなかなか見つけることも出来ませんよね。
元々、1件あたりの獲得コストを抑えたいというのは、「予算内でコンバージョン数を最大化させたい」という事でもあると思います。
1件あたりの獲得コストが安いキーワードだけで、予算内で獲得できるコンバージョン数に達しているのであれば、このような判断でも良いかもしれませんが、そうでない場合、コンバージョンの数が獲れるキーワードをいきなり停止にしてしまうのは非常にもったいない話です。
「キーワードの停止」という施策は、色々と手を尽くした上で、それでも費用対効果が合わなければやるという最終手段であって、まずはそのキーワードの1件あたりの獲得コストを下げる施策を考え、実行していったほうがよいと思います。
コンバージョン率を上げる事が出来れば、1件あたりの獲得コストが下がりますし、クリック単価を下げれば、同じように1件あたりの獲得コストが下がります。
“コンバージョン率を上げる”、”クリック単価を下げる”とそれぞれに複数の手段が考えられますので、まずはそこから手を付けていったほうが、より目標に近づく事が出来るのだと思います。
コンバージョンの獲れるキーワードをイチから発掘するのは結構大変な作業です。
1件あたりの獲得コストが高くても、コンバージョンの数が獲れているのであれば、まずはそこからテコ入れしていったほうが、結果として近道になると思いますよ。
株式会社アイエムシー 大塚雅智
