方針に合った運用方法や改善策を考える
2017年1月19日
リスティング広告で、その効果を改善するときに効果の出ている部分に予算を集中投下する「絞り込み」という施策があります。
コンバージョンの出ているキーワード、コンバージョン率の高いキーワードに予算を”絞り込む”、同じように効果の高い曜日、時間帯、地域、デバイスに・・・と予算を絞り込むことで費用対効果を高めていく事が出来ます。
また、この”絞り込み”はコンバージョン率や1件あたりの獲得コストなど、広告効果としてわかりやすい指標に基づいて、ただ単に絞り込んでいけばよいだけなので、どこに絞り込むべきかという判断も非常に楽ですし、作業自体もそんなに難しいものでもなく、それでいて費用対効果については絶大な改善効果があるため、よく使われる改善策の一つだと思います。
ただ、この「絞り込み」という施策、低予算でリスティング広告を運用している場合や、1件あたりの獲得コストを見直さなければいけない場合などには、とても有効な手段の一つだと思いますが、必ずしも最善の策ではないこともありますよね。
広告を運用するとき、「費用対効果」というのは広告主として一番に考えていかなければいけない点ですが、その「効果」に対する価値というのはそれぞれ違いがありますよね。
1件あたりの獲得コストを下げればいいわけではなく、「1件あたりの獲得コストはいくらかかってもいいから、とにかく”数”を取りたい」という方だっているはずです。
そういう方針に対しては、絞り込むよりも、ある程度（コンバージョンや成果などの）可能性があるものならば出稿したほうが良いですし、キーワードはもちろんですが地域、時間など絞り込んでも、ただ数が減ってしまうだけとも考えることが出来ます。
もちろん商圏の関係で遠方だと成り立たないなど、ビジネスの特性上、全く意味のない部分に広告を投下しても、それは無駄なだけなのでそういうところは絞り込んだほうがいいですが、そういった理由でないならば、絞り込んだとしても望むような効果の改善をすることが出来ません。
リスティング広告を運用していると、やたらと絞り込みたがる人がいますが、絞り込んでも意味がなかったり、逆効果になったりすることもありますので、そのあたりは自社で行っているビジネスとリスティング広告を使う目的、そして広告予算など総合的に判断して、方針に合った運用方法や改善策を考える必要があるのだと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智
